農業の未来

近代の多方面における科学技術の発展は目覚ましく、食の分野では、農業の近代化に伴い、四季を通して生鮮食料品の安定供給が可能となり、少なくとも日本では、飢餓で無くなる人もいなくなりました。食糧の生産性の向上は農薬と化学肥料の使用なくしては成立しませんでした。

一方で農薬による地球環境の汚染、現代地球文化では認知されていない微生物・フゲーエキンさんの致命的なまでの減少、それによる自然の循環の仕組みのくずれが起こり、全生命に深刻なダメージをもたらしています。

 

農業という生業からみた面においては、老齢化による農業従事者の減少にともなう耕作放棄地の増加、大規模農業への集約化(まずまずオートメーション化、肥料農薬に頼らざるを得ない状況の加速)があります。自然の変化(気候変動)の影響を最小限に抑えて作物を安定して作るためには、流通管理も含め慣行農業を進めていくことは疑いなく必要であるとの認識のもとシステムが進んできてしまいましたが、その弊害に気づいて、自然に感謝して自然の力を借りて農業をやっていこうと試みる人も増えてきていると思います。

自然の仕組みをよく理解し、自然に協力いただいて人間にとっても本当の意味で命の滋養になるような作物を作る。そして喜んで身近な地域の人に食べていただくという事が農業の喜びの一つのエンドポイントになると思われますが、そのような意識を保って仕事を続けていくことの難しさというものも大きいと思います。

 

なぜなら仕事をするなら儲けたい、収入も多い方がいいという考えで世の中は回っているからです。だから同じ面積で作るなら早く、大きく、たくさん作りたいというのが人情です。地球上ではお金至上主義になっていますが、足立先生によると、宇宙語でエネルギーのことを「MUNNY=ムニー」というそうです。お金は一つのエネルギーに過ぎないところを、地球ではそればかりを追い求める低い振動波になってしまっているということです。

 

とはいえ、新しい時代の申し子たちがそのことに気づいて、それぞれ小さいながらも活気のある、お互いの信頼と愛に支えられたコミュニティーを、農業を軸として作っていき、それがあちこちにひろがっていく日が来るのはそう遠くないと、私は感じています。