家庭菜園の底力

前回のブログに綴りましたように、私は今まで全く縁のなかった野菜作りに向けて、よちよち歩きを始めたばかりなのですが、農作業を教えてくださる農園の方は、決して肥沃ではない土地を相手に随分と苦労もなさったようでした。(今もさまざまな工夫を重ねておられます)
やはり職業としての農業に従事する、農業で収益をあげようと思うと、単位面積あたりの収穫量も気になりますし、自然栽培をされている方の悩みどころかと思います。

少し前にウラジーミル メグレ氏の著作「アナスタシア」シリーズの邦訳されたものを読んだのですが、その中で特に心に残った箇所があります。
タイガに住む、地球人として最も高次元の能力を持つ女性であるアナスタシアが、いつも遠くから応援していたのが、ロシアにたくさんいるダーチュニク(週末家庭菜園をしている人達 )でした。
平日は普通に仕事をして、週末は自分の家庭菜園で野菜や果物を作り、自給自足とまではいかなくても、楽しみながら家族ぐるみで自然と交流し、それなりの食糧を自己生産できるという習慣が、激動のロシアの歴史の陰で大きな下支えになっていたとのことです。

アナスタシアは、これからのロシアを、さらにロシアを越えて全世界を愛と調和に満ちた世界にして行くための現実的な取り組みとして、希望者には一家族あたり一ヘクタールの土地を分配し、無期限で貸与し、一族の土地として果樹園や家庭菜園を作り自然の恵を享受しながら代々その土地で物心両面で豊かな暮らしを育むというアイデアでした。 

メグレ氏による後日談では、政府に掛け合い提案を続けた結果、大統領に認められ、実際に一部の地域で土地の無償貸与が実現しているように書かれていました。
通常日本や西側のメディアに触れているだけではわからない、ロシアの懐の大きさを垣間見た気がしました。

私は、都会への人口集中、耕作放棄地の増加、食物の供給を海外に頼るといった日本の実情を考えるにつけ、日本でも同じような目標を掲げて、家庭菜園のための土地の貸与のようなシステムを作れたならば、どんなにか将来に希望を持てる若いファミリーが増えることかと思います。